エリオット波動とカオス理論

エリオット波動が他の罫線と違うのは、人間社会系を説明するカオス理論から説明できることです。他の罫線占いとは、わけが違うと思うのです。エリオット波動は、罫線占いではなく、罫線予測を主張するものである(仮説)。

(1)モデルが数式で実現できる
例。一定量の砂を上から落とす。山を作るが、底辺の広さが狭いまま高さが限度を超すと崩れて、底辺の広い山となる。さらに砂が落ちてくるから、次第に蓄積、調整を続けながら、山は高くなっていく。X軸に時間を取り、Y軸に高さを取るチャートを描くとする。と、あーら、不思議、5−3−5のエリオット波動を描く。

(2)株価と情報の拡散
砂を株を買う個人の資金と置き換えれば、資金の流入が続けば途中利食いによる調整を経つつ価格が上がる。これが上昇トレンドである。個人の資金の流入は、株が高くなるであろうという情報の伝達と因果関係がある。情報の伝達が、撹乱=影響であり、それが、影響しあいながら、秩序ができる(disturbance/influence -> order の仮説)。伝達には時間の要素があるが、これがまた、万物の均衡のfinabocci原理に従う。

(3)何故、アメリカは日本の動きが気になるか
カオスの理論は、結果を予測不可能と結論します。個々の事象の因果関係は規定できても、少しでも誤差が含まれれば、影響を及ぼして、結果が拡大するから、将来は予測できないというのが理由です。津波のように、遠距離で発生するものが、拡大して伝播してきて影響を及ぼす。よく上げられる例は『ニューヨークで風が吹くと東京の桶屋が儲かる。』ですが、これは、小さいものが遠いところでも影響を及ぼすということではなくて、遠い、小さな事件が拡大して波及してきたときもっとも予測しにくく、対策が打ちにくいという考え方になります。一般の人は、アメリカでも、「アジアは遠いからその影響などアメリカ経済には影響は小さい。」と考えるでしょうが、エリオット論者は、小さい遠距離の事件こそ、結果が恐ろしいと考えます。とどうなるか。日本発の現象は影響が大きくなって到達する恐れがあるから、恐い、何とかしろ、と考えるようになるのだと私は理解しています。グリンスパン連銀総裁、ルービン財務長官は市場専門家で当然エリオット論者でしょうから、そういう思考パターンを持っていると考えるべきでしょう。さて、宮沢さんはどうでしょうか。三塚さんはどうでしたか?こうなると、教養の差を越えて、エリオット論者とそれ以外の集団との、文化の差です(少し大袈裟ですか(笑))。

(4)明日の経済

エリオット波動理論によれば、日経ダウ225は、いつかは必ず4万円を超えていく。明るい未来が開けているではないですか(笑)。12チャンネルで、今日(1998/08/24)もプラザの伊藤さんが、過激な予測を発表されていましたが、決してエリオット論者は暗い予測をするばかりではありません。むしろ、根は明るいというべきです。

仮説:政治にもマーケットが存在する。

仮説:民主主義が持続的経済成長を可能にする。

参考URL:

カオスと資本市場:
http://oara.org/mpc/fma/
複雑系一般:
http://plaza2.mbn.or.jp/~nif/paradigm/paradigm-web.htm

(1998/08/24更新)

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